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記憶の壺

BS日テレの「深層NEWS」をたまに見ています。
4日の放送で取り上げていた「深層」は、認知症でした。

精神科医で認知症にも詳しい斉藤正彦・東京都立松沢病院院長が出演され、「認知症の人を正しく理解し、共に歩む社会のあり方について」、図表を用いたり、キャスターの質問に答えたり、自身の経験も交えるなどして、30分間ほどの時間を最大限有効に使い、丁寧に語られていました。

その内容には、なるほどーとか、そうなんだー・・・とかがいっぱいでした。
できればすべて書き残しておきたいところですが、無理^^;
でも、わたし的に、すごくなるほど~と思った「記憶の壺」についてだけ、書いておこうかと。。

「記憶の壺」という言葉は、物忘れと認知症の違いについて、の説明で使われました。
わかりやすい図がでてましたから、写真に撮っておきました。

この「記憶の壺」は、脳の中にあり、その名のとおり、中には記憶が入っているわけです。
そして必要に応じて取りだしています。
記憶の壺_f0057509_122214.jpg
絵をみれば、だいたいわかるかと思いますが、ちょっとだけ説明します。でも、それこそたしかな記憶ではないので、ちょっと変な説明になっるかもです。ごめんなさい^^;

壺の先の手指のようなところは海馬です。それが働いて、情報をとらえます。
若い時は、海馬の動きも良くて、関心のある情報大切な情報をさっとつかまえ、大切な情報だけを壺の中に入れこみ、そしていつでもささっと取りだすことができます。

ですが、老化によって、海馬で大切な情報をとらえたとしても、絵のように海馬の手指がちょっと短くなってるために、壺に入れるにも、もたもたしてしまう。体力と同じですね。なので、たとえば、メモをするなどして段階を踏む。そしてようやっと壺に入れる。壺に入れてしまえば、ほらあれあれ・・などと言いながらでも、一応とりだすことはできるわけです。

ところが、認知症の場合はというと、海馬の手指はとっても短くなり、どんな情報であってもつかめなくなる。つまりは、覚えておくことが最初っからできない状況になってしまうわけです。
記憶の壺_f0057509_13372531.jpg
しかし、認知症を発症するまでの記憶はちゃんと壺に残っています。ですがこんどは、その壺の口のほうから、つまり浅い記憶のほうから欠けていってしまうというのです。そうなると浅い記憶、たとえば、結婚したことや子供の事などがわからなくなってしまう。だけど、深いところにある記憶、自分が小さかった頃のことやどこで生まれたとか親のこととか、そういうことは残っているので、急にそれを話だしりするというわけです。

うーん。なるほどー、と思ってしまいました。

斉藤先生は、認知症患者にとって最大の苦しみは不安だと言っていました。
患者さんに寄り添ってあげることが大切だと。

そのためには、認知症の患者さんに対して、「やってはいけないこと」が3つあります、と。
ひとつめは、患者さんの心配をはぐらかすこと。
それから、苦しんでいる患者さんに事実を突きつけること。
そして、新しいことをさせること。だそうです。

うーん。どうすればいいのかな。。
少なくとも、忘れないようにこうやってみようか、なんてことは、きっとダメなんだね。

高齢者の増加とともに、認知症の患者さんも増えるばかりだそうです。
わたしの父は今年88才、母は86才になりますが、ありがたいことに、いまだ介護保険のお世話にもならず、二人で暮らしています。でもいつそうなるともかぎりません。いやいや、わたしのほうが先になるやもしれませんしね。認知症のことはできるだけ知っておいたほうがよさそうです。

今のところ、認知症にはならないという決定的な方法はないそうです。
ただ、食事や運動、生活習慣病の改善などで、そのリスクは減らせるそうです。
そしてそれはそのまま、老化を防ぐことにもつながるわけですから、これはやらなきゃです。

わんこたちの認知症についても同じかな。
お散歩は犬にも人にもバッチリですよね^^。


と、まあいろいろありますが、毎日それらをちょっとづつでも意識して、そしてちょっとづつでも努力して、糸井重里さんではありませんが、「やさしくつよくおもしろく」 生きていきたいものです^^。
by parumax | 2015-02-05 15:38 | わたし&家族


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